宮崎におけるキャッシュレス化推進のための実証実験(2109.2)
宮崎県産業振興機構の産学官連携事業(ICT利活用)に採択されたキャッシュレス化を推進するための実証実験に取り組んでいます。特に観光産業における効果を調べることにしています。
春のプロ野球キャンプでの実験
PayPay社の協力をいただき、春のプロ野球キャンプ、なかでも多くの県外からの誘客となるソフトバクホークスのキャンプ地、宮崎市のアイビースタジアムでの屋台村ホークスビレッジでは全店でPayPayが使えるようになりました。宮崎市および宮崎市観光協会のご協力のたまものです。
25の店舗すべてでPayPayが使えるようになり、PayPayのキャンペーン、PayPayアプリをダウンロードすれば500ポイントもらえうこともあって、多くの方がPayPayによるキャッシュレス体験をしていただきました。
2月1日から28日までの間でのべ約3,000回のキャッシュレス決済が行われました。2月に宮崎県内でのPayPay決済数がのべ約6,000回、そのうちの宮崎市での決済がのべ約4,000回とすると、宮崎県内で50%、宮崎市内では75%がホークスビレッジで使われたことになり、キャッシュレス決済は歓迎されたと判断できます。
また、のべ約1,000回分が宮崎市内で他の店舗等で使われており、ホークスビレッジのお客様が飲食等でもPayPayを使ったという流れが見えてきます。
決済回数 | 県内利用率 | 決済金額(円) | 平均単価(円) | |
ビレッジ | 3,000 | 60% | 2,700,000 | 900 |
ビレッジ外 | 2,000 | 40% | 5,300,000 | 2,650 |
県内での利用状況
決済回数 | 県内利用率 | 決済金額(円) | 平均単価(円) | |
ビレッジ | 3,000 | 60% | 2,700,000 | 900 |
宮崎市内 | 4,000 | 80% | 6,400,000 | 1,600 |
宮崎県全域 | 5,000 | 100% | 8,000,000 | 1,600 |
ホークスビレッジ内の決済回数は3,000回ということで、1日100回以上の利用ということで当初の予想以上に多いものでした。ビレッジ以外とビレッジでは平均単価が大きく差異がありますが、これはビレッジ以外での加盟店は飲食店が多いことからも、飲食等で使われたと推測できます。ビレッジ来場者がビレッジ以外でも利用しているということも推測できます。
中心市街地でのキャッシュレス決済
中心市街地の通称「ニシタチ」という繁華街でのPayPay導入が進んでいます。消費税増税ポイント還元事業が動き出したこともあり、クレジットカードの導入も少しずつ進んでいるようですが、初期費用、ランニング費用ゼロのQRコード決済であるPayPayは順調に数を増やしています。
スーパーマーケットのマルイチは早くよりEdyを採用していますが、今回PayPayをさらに採用しています。PayPayのランチタイムに最大20%還元するキャンペーンにも参加、少しずつPayPayの支払いが増えています。
中心市街地での利用状況、経済効果についてはアンケート調査を8月に実施する予定です。
中山間地でのキャッシュレス化
宮崎県の北部山間部に一する諸塚村では、全村キャッシュレス化対応をめざしています。諸塚村観光協会および物産販売を行っているもろっこはうす(一般社団法人ウッドピア諸塚運営)にてPayPayを導入しています。
諸塚村でのイベントにPayPayによるキャッシュレス化を導入し、村外からの観光客の呼び込みにも活用する予定です。